こちらの記事では食事管理に欠かせない、血糖値コントロールについて解説してきます。
「ごはんを食べると血糖値が上がる」とういう事は、
なんとなく知っている方も多いと思います。
それなので、
どういう仕組みで血糖値が上がっていくのか?
血糖値が上がるとどんな影響があるのか?
どうして太りやすくなるのか?
など、血糖値に関する基礎情報を今回ご説明してきます。
目次 |
1. 糖質とは?
まずは糖質とは、タンパク質、脂質と共に人間の生命維持に欠かせない三大栄養素の1つである、炭水化物の構成成分です。
糖質は実は脳のエネルギーとなる唯一の栄養素で生きるために不可欠な栄養素ですが、血糖値を上げてしまうため摂り方や量を考える必要です。
また、血糖値が急激に上がると脂肪をため込みやすくなるため、血糖値を急激に上げない食習慣を身に着けることが重要です。
2. 血糖値って具体的に何なのか?
では血糖値とは何なのか具体的にご説明してきます。血糖値とは、私たちの体内を流れる血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のことです。血糖値は、高すぎても低すぎても、私たちの身体に様々な不具合をもたらすと言われています。
私たちの身体の中には、血糖値を正常に保とうとする機能が備わっています。血糖値を下げるためにはインスリン、上げるためにはアドレナリン、グルカゴン、コルチゾール、成長ホルモンといったホルモンがそれらの機能と言われています。
ランチ後に眠気がおそったり、なんだかイライラが止まらなかったり、また、食べたばっかりなのにすぐにお腹がすいてしまう、なんてことはありませんか?
そうした不調は、日々のストレスとなってさらなる不調を招くことがあります。そうした体の変化が起こる原因はさまざまあると思いますが、そのひとつとして考えられるのが「血糖値」と言われています。
糖質に偏った食事をすると、健康な人であっても「食後血糖値の上昇」が起こります。ラーメンだけ、うどんだけといった、糖質の多い食事をとると、食後の血糖値が急激に上がってしまうことがあります。一般的に、30分~1時間程度で、血糖値上昇のピークを迎え、急激に下がるという血糖値の大きな変動が、強い空腹感、イライラ、眠気などの不調につながることがある、といわれています。
3. 血糖値が高いとどうなる?
先ほどもお伝えしましたが、血糖値が上昇すると体に様々な影響がでますが、その高い状態が続くと、血液が濃くなり、脱水状態になるばかりでなく、糖尿病以外にも心筋梗塞・肝硬変といった病気にかかりやすくなるというリスクが生じます。
こうやって見ると、血糖値のコントロールがいかに大事が理解できると思います。そのためにもインスリンに過剰に頼らずに日常生活でいかに血糖値を上げないようにコントロールするかが、大事になってきます。
4. どうして血糖値が上がると脂肪がつきやすくなるの?
先ほどもお伝えしましたが、急激に血糖値が下がると、強い空腹感に襲われます。
食事で糖質を摂ると血糖値が上がり、膵臓から血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
実は、このインスリンには血中の糖分を脂肪に換えて体にため込む働きあるとされています。
血糖値が緩やかに上昇するのであれば問題ありませんが、急激に上昇するとインスリンは過剰に分泌され、体に脂肪をため込みやすくなってしまいます。
さらに、先ほどもお伝えしましたが、血糖値の急激な変動は、眠くなったり、気持ちがイライラしたりするなど、精神を不安定にすることもあるとされ、イライラすれば脳はさらに糖を欲するという、心身の悪循環を招いてしまいます。
糖質の摂り過ぎにも注意が必要です。総カロリーの6割を超えないようにコントロールしていきたいですね。
エネルギーとして消費しきれなかった糖は体にたまり、タンパク質と結合して変性、それが劣化することで異常タンパク質(AGEs)が生成されます。この現象を「糖化」といいます。
糖化すると、肌はツヤがなくなり、くすんだ印象に。
髪や骨の老化も進行させてしまいます。
糖化は美容にもよくないので、糖質を取りすぎると様々な影響を身体に及ぼしかねないですね。
5. 血糖値は食べ方でコントロールできる!
血糖値をコントールするとが重要だとお分かりいただいたと思いますが、
血糖値を上げないようにするには、まずは一つに「糖質」を摂りすぎないようにする事が大事です。今巷で流行っている極端な糖質カットはオススメできません。糖質は余分なものでは決してなく、生命維持のエネルギーになるからです。極端な糖質カットは健康にも影響を及ぼすとされています。
日本人が摂る糖質の大部分がお米ではないでしょうか?ちなみにお米は一膳で一膳約160gで269kcal位になります。そのうちの糖質は約59gです。
でも、なかなか、ご飯一膳でお腹は満たせないと思います。しかし、かと言ってそれ以上減らすのはもっと難しいです。
そこでおすすめなのが、雑穀米や玄米です。 雑穀米や玄米は白米に比べて食物繊維が3~6倍も多く含まれています。同じ量食べるとしても雑穀米や玄米は糖質が減るのです。
また発芽玄米などはGI値が優れている事も知られています。GI値とは糖質がブドウ糖に変わり血糖値が上がるスピードの事です。低GI食品ってワードを聞いたことがある方もいると思いますが、発芽玄米などは白米に比べて血糖値が緩やかに上るのです。(出典元:食品成分データベース/文部科学省)また、そばなども低GI食品とされています。
血糖値が上がると脂肪が出来やすい状態になりますので、ダイエットにも多いに関係があります。
ほかにも、雑穀米や玄米はビタミンやミネラルのバランスが良く、カリウム、鉄分、マグネシウムなども豊富に含まれているので優秀な食品の一つですね。
最初は白米に雑穀米や玄米を混ぜるなどして徐々に白米を少なくしていくという事もストレスなく血糖値をコントロールするうえでは大事な事かもしれません。
6. 血糖値を上げにくいおすすめの食品・栄養素
先ほどもお伝えしましたが、雑穀米や玄米は血糖値を上げにくい食材の一つです。
他にも血糖値を上げにくい食品はいくつがございますので、ご紹介していきます。
- 水溶性の食物繊維
海藻、緑黄色野菜、こんにゃく、大麦、納豆、果物、ネバネバした野菜
ただし、野菜なら何でもよいのではなく、そこに含まれる食物繊維の質にも意識する必要があります。
質部分に関して言うと、根菜や玄米に多く含まれる「不溶性食物繊維」よりも、水に溶けるとゼリー状になる「水溶性食物繊維」がオススメな食材です。
糖質を包み込んでゆっくりと胃や小腸に移動し、糖質の消化・吸収スピードも穏やかになり血糖値の急激な上昇が防げると言われています。
- 良質な油
青背魚の油やえごま油などの「オメガ3系」、オリーブやアボカドなどの「オメガ9系」
先ほどもお伝えしました、水溶性食物繊維は、4〜5g以上摂らないと効果が得にくいとされています。
たとえばオクラだと、30本食べないと5gの水溶性食物繊維が摂れないのです。
聞いただけでもなかなか実践が難しいと思います。
それなので、消化・吸収に時間がかかり血糖値の上昇を緩やかにしてくれる「油」を合わせて摂取するといいです。
お酢も油と同様、糖の吸収を緩やかにする働きがあります。
健康のために良質な油を選んでみましょう。
良質な油を摂取する時には、サラダドレッシングで「えごまオイル&ビネガー」や「オリーブオイル&バルサミコ」を積極的に選んでいくといいですね。
- タンパク質・脂質
タンパク質や脂質も消化に時間がかかり、胃の中に長く滞留すると言われています。
糖質と胃の中で混じり合い、ゆっくりと消化・吸収されるため、血糖値の急上昇を防げます。
実はごはんに卵1個を加えるだけでも血糖値は上がりにくくなります。
一皿料理の時も、かけうどんよりも肉うどんや温玉うどんを選ぶなど、炭水化物だけではなくタンパク質や脂質と組み合わせてみましょう。
- ドライフルーツ
日本人(成人)の1日の食物繊維摂取の目標量は、男性20g〜/女性18g〜と言われていますが、実際は14g前後と目標に届いていない人が多いのが現状です。
食物繊維不足を補うには、おやつにドライフルーツを食べるのがオススメです。
ドライフルーツに含まれるペクチンは水溶性の食物繊維。血糖値を上げにくい食べ物の1つです。
7. まとめ
皆さんいかがだったでしょうか?血糖値をコントールする事で体調管理や食事管理につながってくると思います。実際血糖値を上げすぎてしまうと、極度の空腹感に見舞われて、結果食事の量が増えてしまい、食事管理をする事が難しくなります。
血糖値は血圧と合わせて健康状態やダイエットについても重要な情報になりますので、しっかりとコントールする事をおススメします。今回は食べる事だけに注目しましたが、適度な運動と合わせて食事管理をしっかりしていきましょう。
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